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代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第36話 成長リーダーは 自分がボトルネックになりえることを 知っている 衰退リーダーは 自分以外がボトルネックと信じている

一代で地域でトップとなり、東京に進出。東京でもあっという間に市場を席巻。当然、次は全国展開、そして、同時に海外展開をも実行に移している凄腕の経営者。そんな方と先日お話してましたら、
「木村さん、この1年の重要なテーマは、この組織からどうやって自分を取り除くか。」
「去年も随分と権限を渡してきたけど、俺が社内に居れば、どうしても、俺に判断を求めてくるから。」
「買いかぶるわけじゃないけど、俺と同じやり方は誰にもできない。だけど、このままじゃ、
俺自身がいつか一番の問題なるから。」
なんだか、こうして書くと、寂しい発言のようにも見えますが、それを話していた時の社長には、悲壮感は、まるでありませんでした。
「で、社長は何をなさるのですか?」と私が質問すると、社長の次なる計画、長年暖めてきた別の事業、とまぁやりたいことが次々と、それをまた、たのしそうにお話されるのでした。
この社長以外にも、ある分野でNO1になり、東京の丸の内の中でも超好立地といわれる場所に本社を置くある会長は、
「もう私が居なくてもやれる組織に切り替える必要がありますから。代表権あったって、もう会議には一切でてませんよ。」と朗らかに言ってのけました。自分の分身とも言える会社。愛着は如何ほどかと。しかしそれ以上に組織の更なる成長を優先して考えるのが、成長リーダーの在りようです。

このように、企業を大きく成長させ、圧倒的な成果を出している経営者の方は、自分自身が組織の成長を引き留めるボトルネックになりかねない、という意識を常にもっています。
周りからみれば向上心旺盛と見える、成長企業のリーダーの姿には、もっと裏があるのです。
それは、”自分の想定を超えて変貌を遂げる組織。これを率いていく自分に対する危機感”です。
成長企業を率いる経営者は、自分の事業だけを知る人ではありません。時代の流れを読み、環境変化をいち早くキャッチする人です。
つまり、企業を大きく成長させる経営者というのは、先を見据えることが出来る人とも言い換えられます。真に成長企業を率いるリーダーは、企業そのものの将来だけではなく、自分自身の将来に関しても目を向けています。半歩先の自分を意識し、危機感を持ち、それに対応していくのです。

もちろんこれは、経営者だけの問題ではありません。経営幹部も同じです。例え成長組織にいる経営幹部でも、誰もが成長思考かというと、残念ながら違うのです。
成長著しい企業にあっても、「ここまで来れた(もうこのままいい)」という経営幹部が散見されことは少なくないのです。本人知ってか知らずかは別として、この心境にある人は、企業、組織にとって既に、完全にボトルネックです。
そのまま放置すれば、その幹部が率いる組織は間違い無くダメになります。ですから、この状態からは、早めに挽回しなければなりません。
一方、挽回策ももちろん大切なのですが、そうした残念な幹部に対して、個別に挽回策を講じるのはモグラ叩きゲームと変わりません。もっと重要なことは、経営幹部をこの状況に陥らさせない工夫なのです。
その工夫がなければ、多くの企業の問題を抱える経営幹部を量産することになります。つまり社員の中ではピカイチである経営幹部でさえも蟻地獄のように自らを縛り、組織を硬直化させる「現状維持、現状固持」の罠にはまり、ボトルネックとなってしまうのです。

折角ですので、もっとよく出会う、組織を停滞させてしまう経営幹部に共通することをお伝えしましょう。
その特徴とは、口を開けば、社員、部下の悪口をいうことです。
社員、部下の名前を挙げ連ねて、
「やる気のないやつばかり・・・」
「言われたことしかやらない・・・」
「すぐに止めていってしまう・・・」
とまぁ、こんなことをいうのです。
発言を聞いていると、あたかもボトルネックは、自分以外の社員や部下にあることを吹聴するのです。この発言をする時点で、その本人がボトルネックなのですが、本人は、まったくそのことに気がついていません。
これもこのまま放置すると、その幹部の下で、人が育つことはなく、退職者が続いていくことになり、組織は腐り、着実に衰退が始まります。

さて、御社の幹部は如何でしょうか?
継続的に自己の価値を高め、変化していますか?それとも、社員が離れる、顧客が離れる、技術、サービスが陳腐化する原因になっていますか?