代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第157回 今期、過去最高売上ではなかった企業が今すぐ、取り組むべきこと

 

「今期、過去最高売上、最高利益、となりました。」先日、昨年からご縁を頂いている、Y社の経営会議に参加させていただいた折、会議の冒頭でM常務から、経営概況の説明がありました。

「過去最高」(11月末現在)という言葉、9月以降に入って、何回目のことだろうか、と思いながら聞いていました。現在(12月末現在)、1ヶ月に1回以上お会いしている会社では、100%の実績です。

経営会議の後に、K社長、M常務と少しだけ立ち話すると、「売上がこれだけ上がるとは思っていませんでした。」「もっと時間がかかるものだと思っていました」という言葉。

これまた、何度も聞く言葉です。これに加えて、「本当にこんな簡単なことで、できるのかな?」というのも良く聞く言葉の一つです。

もちろん、最初から、どのタイミングでどのような変化が起こるのか、お伝えするのですが、
なかなか信じてもらえません。当然のことだと思います。だって、これまでも、社長自身がいろいろと頭をひねって、試行錯誤を続けても、たどり着けなかったことなのですから。

そうなると、「何か特別な」「自分では思いもよらない」「きっと簡単ではない」「自分がやってるより複雑なはず」等々、何かたいそうなことだと考えるようになります。

でも、実際に聞いてみると、驚くほど簡単そうで、皆さんびっくりされるんです。今回ご紹介したY社のK社長も、M常務もそうでした。


もし、「短期的な売上げを改善したい。そのために社長のあなたは何をしますか?」と聞かれて、社長のあなたは何と答えますか?

おそらく、マーケティングの強化や、営業量の増加、となるのではないでしょうか?具体的には、広告効果の検証と媒体の再選定、営業リストの見直しと、営業プロセスの改善、営業トークの見直しと改善等々。

もちろん、これもすべて正解です。実際のところ、皆さんも、これに取り組んで来ているはずです。

私達は少し違う考えを持っています。私達は、「短期的に売上げを変えるなら、マネジメントの方法を変えるのが最も早く確実」と考えているのです。

でも、ちょっとだけ注意書きがあります。

私達の考え方が適用できない会社もあります。それは、2つの場合は、お手伝いができません。一つは、まだ売上げがゼロの会社です。まだ売れるかどうかもわからない状態の場合は、商品やサービスそのものに問題がある場合もあるのです。もう一つは、社長一人の場合です。一人会社には、マネジメントが必要ありませんので、私達が出る幕はないのです。


「短期的に売上げを変えるなら、マネジメントの方法を変えるのが最も早く確実」ということに「???」とひっかかりがある方もいると思います。

これまた当然です。世の中の常識とは全く逆ですから。でも、実際に、過去最高を連発する会社の社長が、実践したことは、マネジメントの改善だけなのです。

もう少し、具体的に考えてみましょう。

御社の営業社員が5人いるとします。その5人は、決められたことをしっかりとやり切っているでしょうか?

私は、仕事がら、営業部門のてこ入れを依頼されることが多くあります。個人むけ、法人むけ生命保険会社の営業部門、個人向け自動車部門、不動産会社の営業部門、法人向けの製造部品の販売、数億円を超える装置販売の営業部門。

さまざまな営業の現場を見てきて思うのは、トップセールスマンとそれ以外の差は、真似できない能力差よりも、真似できる能力差のほうが多いということです。

簡単にいうと、トップセールスマンは、基本にこだわります。それ以外の人は、基本が抜けています。なので、「基本のやるべきことができてれば、もっと売れる」というものです。


ここまで読むと、「やるべきことをしっかりとやれ!」とは、口を酸っぱくして伝えているという方も多いと思います。ただ、伝えてはいるけども、現実は、「実行してない」のです。

だから、トップセールスマンとそれ以外の差が埋まらない。

ここがポイントです。

「伝えてもやらない。」を「伝えたらやる」がマネジメントそのものだからです。

相手を動かす、だから結果が変わる。弊社のマネジメント手法を導入している企業は、このマネジメントの形を手にしているから、成果が変わります。