代表 木村黒バック写真 コラム「組織の成長加速法」-第154回 刃を研ぎ続ける会社が生き残る

コロナ禍でも3月に過去最高売上を実現した東北地方のM社のH社長。

こちらも、H社長には得意のトップ営業は封印してもらいました。H社長に営業力に頼らない組織を実現したかったからです。

折しもコロナ禍の中、H社長は当初はとても不安だったに違いありません。

しかし、H社長は我慢を通しました。
マネジメントに軸足を移して半年。次世代幹部の成長ぶりに大いに満足されています。

コロナ禍で過去最高売上げ達成です!同業者は、軒並み減収減益。業界ではまずあり得ないとされる快挙を成し遂げました。


毎回ご紹介しているので、もうおわかりかと思いますが、これは偶然ではありません。全て意図して作り上げてきた結果です。再現性というものは、そうしたものです。


H社長の会社には社員が70名。売上42億円、事業部が4つあります。

4つの事業部の事業部長は、古参の社員ばかりなのですが、その4名の事業部長がスーパープレーヤーです。

社長と共に創業初期から会社を支えて、一緒に様々な困難を切り抜けてきました。ところが、コロナ前の数年から、業績の伸び悩みが顕著でした。理由は、人が増えないこと。

4人の事業部長は、「今までだって一度も人が足りていたことはない。」と、特に焦っている様子はありませんでした。

 

社長だけは違いました。「採用への考え方を根本から変えなくてはならない」、そう考えていたのです。

 

事業部長と社長との考え方の相違が広がっていきました。「これだけお金と時間をかけて採用した社員を辞めさせている場合ではない」社長の考え方が変わったのです。

以前も人は取りにくい業界で採用は難易度が高かった、でも、採用の難しさは異次元レベルになった、というのが社長の見解だったのです。


M社は5年前まで、中途社員や、新卒がちょぼちょぼ入っても、ほぼ大半がやめてしまう状況になれきっていた会社でした。

試行錯誤しながら、2-3年で簡単には辞めないように社内の体制を整えてきたのですが、やはり3年目を過ぎたところで、1/3は辞めてしまったそうです。

自社内にある知識では限界を感じて、2年前に弊社のプログラムを導入となりました。

社長や事業部長の役割を明確にして、事業部長の行動が変わり初めたのが最初の半年。その後、事業部長から、部長クラスへの展開と続きました。

中でも力を入れたのは新卒者の成長スピードの加速化です。とても単純なしかけなので、実施するほうも、新卒側も運用しやすい。従来に比べて、新卒が3-6ヶ月早く育つようになりました。

新卒の新入社員の戦力化が6ヶ月早いというのは、経営上、強大なインパクトです。大企業でこれが実践されれば、億単位で利益が変わってくることもあります。

さすがに、中小企業では、利益改善の金額は億円単位の改善までにはいたりませんが、数字上のメリットは、大企業以上に大きいのは当然ですし、教育に関わる資源が少ないため、大企業以上に組織の運営上のインパクトも大きいのです。


3月最高益売上の裏には、人の生産性の向上をプログラム導入前の2-5倍速くしてしまう仕掛けがあって実現しました。

またH社長が、真摯に受け止めていただき、幹部に大号令をかけて頂いたことも、大きな後押しになりました。

「とにかくやる、やるなら、とことん」これがH社長のモットーとのことで、この言葉通りに組織への浸透を推し進める原動力になりました。

それにしても、この3月末の面談時の、H社長の満面の笑みは忘れられません。普段は厳しい顔をされているのですが、こらえきれず笑みがこぼれでていましたから。


創業社長のもつ爆発力で事業は大きく成長しても、途中で必ずやってくるのが、マネジメントの壁です。

社長の意思を引き継ぐ幹部が育たなければ、組織のサイズは自ずと決まります。

次に、幹部から部長、課長へと育成する技術が展開していかなければ、また次の壁にぶち当たります。

ですから、経営幹部が変わり、部長、課長への展開が進むと、後はスムーズです。会社の規模によっては、この2階層だけで、企業文化として定着が始まります。

会社の規模や形態によっては、重点的に更にしたの階層に向けて展開をします。やればやるだけ数字はあがりますから、営業組織での導入するケースが多くなります。

H社には今後も、部下を持つ全てのリーダー向けに展開できることを視野に支援を続けていますが、最初は営業部門から始まりました。


半年間のプログラムの後、参加者が一様に口にするのは、「これを続ければ、部下を育成できることは(目の前の部下の変化をみて)よく分かりました」というもの。

まさに、技術がインストールされたことの証です。

でも、私はこれではまだ不十分だと思っています。なぜなら、継続出来ないものは、組織に定着しませんから。

幸いなことに、継続性の問題は、現在はほとんどなくなりました。というのも、社長が実践される組織では、継続性の問題は起こらないからです。

よく考えれば、当たり前ですが、組織に定着した者は全て社長が良いと思ったものだけ。中小企業の場合は、社長が良さを実感しないものは、全て取り除かれていきます。


経営者自身が夢を描いたことから始まった事業が、企業当初は想定しなかったマネジメントの壁に遭遇し、頓挫する事例は山ほどあります。

事業とは、経営者の思いの強さだけでは、広がらない。組織をして事業の推進が行われる状態を作らなければ必ず行き詰まる。

これは少々つらい現実ではあるけれども、この現実に対処する方法はあります。


マネジメントの壁を打ち壊し、事業そのものの魅力を最大限に拡げる技術は、コロナ禍で打撃を受けている企業には必須の技術です。

なぜ、そう断言できるのか?

それは、弊社のご支援する企業の業績をみれば明らかです。

もっとも打撃を受けたされる業界においても3月に突出した売上を残された企業が何社もあります。

この20年-30年でいきなり現れた最悪の不況を体験した業界の経営者の方々が、この技術を用いて、が確固たる実績を出されました。

例えどんなに経営環境が厳しくとも、業界全体が存亡の危機に瀕してもなお、勝ち残る企業があるということを身をもって示してくれました。

この技術を組織に取り込むこと、それをたとえて言うなら、鷹が狩りに備えて、爪の刃を研ぐようなものです。

 

鋭い刃をもつ鷹は、一瞬のチャンスをモノにして狩りを成功させます。

 

企業も同じ。チャンスがきたら、一瞬にして最大限のパフォーマンスを発揮するためにはマネジメントが鍵なんです。

この困難な時期はやがて終わりを迎えますが、それまでにまだ山が何度かくるでしょう。ほんの一瞬のチャンスを物にする瞬発力を御社はお持ちでしょうか?

そして、この瞬発力は、来るべき終息期に一気に市場を席巻するためにも活かされます。それがマネジメント技術なのです。


最後に、ここ1年でプログラムを体感された社長達の声を紹介しましょう。

「組織が生まれ変わった」

「若い社員の成長ぶりをみると、これから先が楽しみでならない」

「これは組織の隅々に栄養を渡らせる血流を作り上げる作業」

「これなら続けられる。続ける上で何のストレスもないから」

「こんなに成果が早くでる方法はみたことがない」

「3ヶ月目で手応えを感じています。」

「まさか彼が変わるとは、正直彼は無理だなと、思っていましたけど。。」

「もっと早くやれてたら、あんなに人はやめずに済んだろうに、それが悔やまれる」


これをご覧になっている、あなたの組織も必ず大きな結果を手にすることでしょう。

一日も早く、この技術を手にしていただきたい。心からそう願っています。